民間資格

福祉住環境コーディネーター2級

福祉住環境コーディネーター 民間資格

福祉住環境コーディネーター2級とは

高齢化社会へ突き進んでいる我が国において、今後も求められる『将来性のある職業』と言えば『介護・福祉』に関するお仕事だと思います。

以前は『ホームヘルパー2級(今は介護職員初任者研修)』を取得して介護・福祉の世界に飛び込むといった方が多く見受けられたように思います。

しかしながら、介護・福祉業界に飛び込むといっても、人によっては向き不向きがありますよね。

将来の事を考えて『介護・福祉関連』の資格を取得して介護・福祉の世界に飛び込みたいが、直接お年寄りや障碍者の方のお世話をするのは、ミスをしてしまう怖さもあり、どうしても苦手だと考えられている方もいらっしゃるかと思います。

そういう方には直接的ではなくサポート的に介護が必要な方を支援することができる資格をおすすめしたいと思いますが、まずは介護・福祉の世界にはどのような資格があるのか考えてみました。

介護・福祉関連資格一覧

介護・福祉関連の資格

  • 介護職員初任者研修(ホームヘルパー2級)
  • 介護福祉士(要:実務者研修の修了)
  • 介護支援専門員(ケアマネージャー)
  • 社会福祉士
  • 認知症ケア[認知症介助士・認知症ケア2級・認知症ケア指導管理士(初級)・認知症ライフパートナー・認知症ケア専門士など]
  • 精神保健福祉士(PSW)
  • 福祉用具専門相談員(介護福祉士、社会福祉士、保健師、看護師、准看護師、理学療法士、作業療法士、義肢装具士は業務可能)
  • 福祉住環境コーディネーター
  • 介護事務

この他にも『レクリエーション介護士』といった新しい資格も登場してきています。

さて、この様に沢山ある介護関連の資格。

実は私の妻は、(すでに引退していますが)看護師であり、介護支援専門員(ケアマネジャー)であり、リスクマネージャーであり、社会福祉士だったりします。どっぷりと介護の世界に生きた人ですね。

このため、私自身も今まで介護の世界は割と近くに感じていました。

その妻にアドバイスをしてもらいましたところ、在宅で学習して取得できる資格としては『福祉住環境コーディネーター』が良いのではないかと言われましたので調べてみました。

福祉住環境コーディネーターとは

福祉住環境コーディネーターは1級から3級まであり、最も上位が1級となります。1999年に設立された東京商工会議所が実施する民間資格です。
特に受験資格等に制限等はありませんので、年齢・性別に関わらずだれでも受験できるようです。

要介護者・障害者にとって、一般的な住居は移動しにくかったり不便だと感じることが多くあります。こうした要介護者・障害者の立場に立って、学んだ知識をもとにこういった方々の生活がより快適に送れるよう、住宅改修のアドバイスをしたり、福祉用具・介助用品の選定などの手助けをします。

こうして考えるとその仕事内容は直接的ではないにしても、介護・福祉に関する仕事の中で、大変重要な位置づけであることがわかります。

先ほども書きましたが、福祉住環境コーディネーター検定試験®には1級から3級まであります。どの級に於いても100点満点中正答率70%以上で合格となります。

通常は3級から取得することになると思いますが、いきなり2級にトライすることも可能となっています。

しかもありがたいことに、この福祉住環境コーディネーター検定試験®は『公式テキスト』が販売されているため、これを使って独自に学習することで合格を目指すことができます。

合格率はおおむね40%前後となっていますので、そこまで難易度は高くないと言えるでしょう。

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福祉住環境コーディネーター検定試験3級公式テキスト

福祉住環境コーディネーター検定試験2級公式テキスト

福祉住環境コーディネーターの仕事内容

福祉住環境コーディネーターの仕事として主なものは

・住環境を整えるためのアドバイス
・福祉用具、介助用具のアドバイス
・住宅改修費支給申請の理由書作成(2級より上)

以上の3つの様です。
この3つについてそれぞれ調べて見ました。

住環境を整えるためのアドバイス

住宅改修

まず『住環境をととのえるためのアドバイス』についてですが、介護支援専門員(ケアマネージャー)の方や建築の専門家の方などと打ち合わせを行いながら(ここが大事→)利用者さんの状況にあった「安全で住みやすい住環境作り」のアドバイスを行う仕事になります。

段差をなくしたりスロープを設置して玄関まで行きやすくする等、リフォーム系のお仕事をイメージしていただけるとわかりやすいかもしれません。このため、工務店で働いている方が取得するケースも多いようです。

実際は介護保険で福祉用具貸与や住宅改修などを行っている事業所の方が会社にすすめられて取得することが多いとのこと。
そう考えると、こういった事業所で働きたい方に特におすすめの資格となります。

また、リフォームの域を大きく超えて、施設自体のコーディネートを行ったり、バリアフリー住宅を建設している業者様にアドバイスをしたりと活躍される方もいらっしゃるようです。

福祉用具、介助用具のアドバイス

福祉用具や介助用品といってもこれもまた様々な種類のものがあります。
最も大事なのは幅広い知識の中から利用者さんに最適な福祉用具・介助用品選定のアドバイスをすることです。

当然、利用者さんの障害の程度も個人差がありますので、一般的に知られていないような福祉用具・介助用品についても貪欲に情報をお集める気持ちが大切だと思います。

住宅改修費支給申請の理由書作成

「住宅改修費支給申請の理由書」はその工事を行うことで利用者さんの自立支援ができるなどの内容をもって各自治体へ申請する書類です。

それをもとに各自治体が判断するのですが、利用者さんの日常生活に必要な改修工事を、利用者さんが生活されている住宅などで行う際、(必要と認められれば)住宅改修費が支給されます。

通常、介護支援専門員(ケアマネジャー)さんが作成するこの申請書類を作成するためには福祉住環境コーディネーター2級以上の資格を取得していなければなりません(自治体により認められないこともあるようですので確認されることをおすすめいたします)。

福祉住環境コーディネーターの発展性

この資格を持って仕事をするときに大きなメリットとなるのは『介護保険制度』を使った住宅改修を行えるということです。

つまり、住宅改修費用の9割(1割は利用者さん負担)は国からでくるお金なので、大変言葉は悪いですが、「とりっぱぐれが無い」ということです。

つまり、国が行っている制度に基づき行う業務ですので、制度の改正はあるかもしれませんが完全になくなるようなことは無く、今後も必要とされる資格となることは間違いないと思います。

福祉住環境コーディネーターを取得して独立できるの?

工務店に勤めて技術を学ぶことも重要ですが、福祉住環境コーディネーターを取得することで独立開業できないかを考えてみました。

そこで、まずは『工務店』を開業するために必要な資格などは無いかについて調べて見ました。

工務店の要件は

請負代金が500万円以上の場合→「建設業」の許可が必要
請負金額が500万円に満たない場合→許可は不要

※建設業許可につきましては、複雑な要件があるようですので、このページでは割愛させていただきます。

上記の様に、請負金額が500万円以上にならないのであれば、工務店を開業することは可能なようです。しかしながら、揃えるべき機材や材料費などを考えると資金的に余裕が無いのにいきなり開業というわけにはいかないことはわかります。

妻に聞きましたら、『介護保険制度』を利用して手すり等をつけるなどの住宅改修は上限金額が20万円でそのうちの2万円を自己負担で取り付けるといった工事になるので、500万円には到底届かないとのことでした。

ですので、『福祉住環境コーディネーター』の資格を取得して独立することは可能ということがわかりました。

ただ、介護支援専門員(ケアマネージャー)さんと仲良くなることと、良い仕事ができることは必須とのことです。

同時に取得をおすすめしたい資格

福祉用具専門相談員

同時に取得することをお勧めしたいのは『福祉用具専門相談員』の資格です。
この福祉用具専門相談員の資格は介護保険を使って福祉用具の貸与や販売を行っている事業所には常駐で2名設置しないといけないことになっていますので、ダブルで取得すると良いとおもいます。

福祉用具専門相談員の資格取得は残念ながら在宅(オンライン)ではできません。

福祉用具専門相談員の資格取得のためには都道府県指定の研修期間で50時間程度の授業を受けないといけません。概ね一週間の通学で取得できるようです。

福祉住環境コーディネーター検定試験®2級概要

受験資格 学歴・年齢・性別・国籍による制限なし
資格種類 民間資格
実施団体 東京商工会議所
試験日 例年通りであれば7月と11月の2回
※詳細は公式ホームページにてご確認ください
合格発表 第一回12月/第二回翌年3月・WEB上
※詳細は公式ホームページにてご確認ください
申込み方法 ・ウエブサイト
・電話
持ち物 ・受験票
・筆記用具(HBまたはBの鉛筆・シャーペン、プラスチック消しゴムのみ)
・身分証明書(運転免許証、パスポート、写真付住民基本台帳カード、マイナンバーカード、学生証、社員証など、原則として、第三者機関発行の氏名・生年月日・顔写真が揃って確認できるものの原本
受験料 6,600円(税込み)
※公式ページにて要確認
試験会場 各都道府県
出題形式・時間 マークシート方式・2時間
合格基準 正答率70%以上
合格率 概ね40%前後
試験内容 3級の範囲および2級公式テキスト(改訂5版)に該当する知識・応用力

公式テキスト

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福祉住環境コーディネーター検定試験3級公式テキスト

福祉住環境コーディネーター検定試験2級公式テキスト

問い合わせ先

東京商工会議所
〒100-0005
東京都千代田区丸の内3-2-2(丸の内二重橋ビル)
東京商工会議所検定センター:03-3989-0777
お問合せフォーム

福祉住環境コーディネーター検定試験®公式HP
※受験上の注意等、熟読されることをおすすめします。

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