ボールペン字講座
昨今ではパソコンが普及し、書類をパソコンで作成する機会も増えてきましたが、履歴書、公的文書やお礼状等まだまだ手書きで文字を書く機会はたくさんあります。そんな時にさりげなく綺麗な字(美しい字)を書くことが出来れば相手の印象は大きく変わると思います。
そして、日々の生活において、書類に文字を書くときにメインとして使用するのは『ボールペン』という方が最も多いのではないでしょうか。今回はこの最も身近な筆記用具ともいえるボールペンで書く『文字』について考えてみました。
「美しくなくても丁寧に書けばよい」とも言われますが、字が美しい(綺麗)ということは『印象が良い』につながると思います。
綺麗な字で書かれた年賀状や挨拶状を頂くと、頂いたこちら側の心があたたかくなるように感じます。それと同時に憧れを抱き何度も読み返してしまいます。それだけ『綺麗な字』が心に響くということだと思います。
個人的に感動したのは、ディーラーで車を購入する際、書類にとても綺麗な字を書かれた営業担当の方がいらっしゃいました。安くは無い買い物をするときに『購入する』喜びがさらに大きくなったことを覚えています。この時、私はその綺麗な字を『おもてなし』と感じたからだと思います。
仕事関係では『領収書』を書くときにもボールペンを使われるのではないかと思います。
領収書を頂く場面では、綺麗な字で自分の会社名や名前を書いて頂けるとそれだけで嬉しくなります。
ボールペンの重要性は信憑性にあり
私が若かったころは何を書くにも鉛筆でしたが、最近では鉛筆よりも圧倒的にボールペンで文字を書くことの方が多いと思います。
これはボールペンの場合、書き直しができない特性が書類の偽造防止に役立つと考えられているためです。鉛筆でしたら、「間違えたから消しゴムで消して書き直そう」という風になりますが、「ボールペン字」では書き直しが利かないため、一発勝負(!)です。それゆえ信憑性が高いのです。
最近では技術が進み、消して書き直せるボールペンも某メーカーから発売されていますが、公的な書類や試験の登録用紙などでは、「消せるボールペンは使用禁止」としっかりうたわれています。
そう考えると(消せない)ボールペンで綺麗な字を書く技術を持っているということはあらゆるシチュエーションで役に立つことがわかります。
役に立つだけではなく人の心をも動かします。
そもそも「綺麗な字(美しい字)」の定義って何
さて、ここで不思議に感じるのは、私たちは何をもって『綺麗な字(美しい字)』と感じるのでしょうか。
「払いが綺麗」とか「止めがしっかりしてる」とか「バランスが良い」とかでしょうか。
その前に書き順がしっかりしていないといけない気もします。
『綺麗な字を学ぶ』というもの大体において、自分の字を先生が書かれた綺麗な字に近づける事ができるように「真似をする」という事ですよね。
そう考えると『綺麗な字』を書けるようになるポイントは
・美しく見せるセオリーを知る
・セオリー通りに書けるようにひたすら練習して体に覚えこませる
この2点に尽きるのではないかと思います。
以前、どこかのテレビ番組で、美しく見える(見せる)ポイントを押さえて書くようにするだけで、芸能人の方が短時間で美しく見える字を書かれるようになったのを見たことがありますが、まさにそういう事なのではないでしょうか。
あとはそのポイントを忘れないようにひたすら練習をすると良いと思います。
ただ、一人で黙々と描いているといつの間にか元の自分の字に戻ってしまう可能性がありますので、できれば添削していただける通信講座をおすすめしますが、最初は練習帳からトライしてみたいという方におすすめの練習帳があります。
↓Amazonのページに行くことができます。
本気で綺麗な字になるための美文字練習 (ペン字・筆ペン)
この練習帳はなんと、楷書・行書・英数字・横書き・筆ペンのコツまで学べてしまうちょっと欲張りな内容となっています。
しかしながら、何でもそうですが、独学で頑張っているとモチベーションを保つのが最も大変であることに気が付きます。また、練習帳にうっすら書かれてある文字をなぞっているときはまだ良いのですが、いざ、手紙等に書くとほかの字との並び方やバランスなどが身についていないということに気づき、落胆することが無いとは限りません。基本を体で覚えてしまうまでは、先生に指導を仰ぎ、時折改善点を(優しく)教えてもらったり、ほめてもらえるとしっかりと身についていくのではないかと思います。そういった点でも通信教育をおすすめいたします。
さて、『綺麗な字』についてもっと深く見てみると、検定試験があることがわかりました。
それは文部科学省後援の検定試験『書写技能検定試験』です。
一般財団法人 日本書写技能検定協会が年3回、全国各地で実施しています。
なんと、合格すると、入試時にメリットになるような特典や優遇措置が付与される検定試験ですので、受験生の方々には是非ともチャレンジしていただきたい試験です。
↓こちらのページで書写技能検定試験をご紹介しておりますのでご覧ください。
私の場合は、「恥をかかないレベル」まで読める字を書くことができればよいので、そこまでは必要としておりませんが、字は美しい方が良いということは心の底から感じています。
実用ボールペン字とボールペン習字?
さて、字を綺麗に書くためにどうすればよいのか色々と調べていると、ボールペン字といっても普段の生活で住所等を書くときに役に立つ『実用ボールペン字』と「楷書」と「行書」まで美しく書く『ボールペン習字』というものがあることがわかりました。
綺麗な字を書くための基本は変わりませんが、感覚的にはできるだけ早く(短時間の練習で)恥ずかしくない字をボールペンで書きたい場合は『実用ボールペン字』を。
じっくりと時間をかけて、どんなシチュエーションでもその場にあった字(楷書・行書)で書き分けられるようにしっかりと基礎から体に覚えさせるには『ボールペン習字』を選択されると良いと思います。
多くの場合、「〇月〇日までに字が綺麗にならないといけない」などということは無いと思いますので、じっくりと時間をかけて綺麗な字を書く技術を習得したほうが良いかなと思う今日この頃です。
特に体で技術を習得するものは、0点からいきなり100点になるわけではなく、練習を重ねれば重ねるほど上達していくものです。自分では70点くらいかなと思っていても人さまが見れば「綺麗だね!」といわれることもあると思います。
そう考えると焦らずじっくり自分の成長を楽しみながら取り組むスタンスがおすすめです。
上達するためには
以前、私は歯科技工士という職業に就いていました。
簡単に言うと、入れ歯や銀歯[以下、補綴物(ほてつぶつ)といいます]を作る仕事です。
当時、私は自分が作る補綴物が患者さんの口に入ると考えた時に
・審美性(見た目)は良いか
・機能性は良いか
・全てにおいて喜んで頂けるか
こういったことを常に考えながら作っていました。
患者さんにご満足いただけるものを作るために患者さんの気持ちになって取り組みました。
その結果として歯科医から「患者さんがすごく喜んでたよ!」と聞くと嬉しく思いました。
ボールペン字もそうですが、自分が書いた字を読む方がどのような気持ちになるのか、自分が書いた文章を受け取った方が喜んでくださるのか。
受け取る相手の顔を想像しながら取り組むこと。
その気持ちが上達への近道かもしれません。
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